★本日の読みどころ 1
「復帰50年 沖縄の基地負担いまも/知事『平和の島 実現遠い』」=1、3、6、22、23面
沖縄は15日、米国統治下から1972年に日本に復帰して50年を迎えました。政府と沖縄県が共催した記念式典での式辞で、沖縄県の玉城デニー知事は「復帰にあたって県と政府が共有した『沖縄を平和の島とする』という目標が、なお達成されていない」とし、復帰から半世紀を経ても県内に米軍基地が集中する現状の改善を求めました。
岸田文雄首相は「日米同盟の抑止力を維持しながら、基地負担軽減の目に見える成果を着実に積み上げる」と述べました。玉城知事は、復帰に当たり日本政府が出した声明で「沖縄を平和の島とする」としていたことを踏まえ、「共有した目標が達成されていない」と述べました。オンラインで参加された天皇陛下はおことばで「沖縄には、今なおさまざまな課題が残されています。今後、若い世代を含め、広く国民の沖縄に対する理解がさらに深まることを希望する」と述べ、歴代の天皇として初めて、抽象的な表現ながら「課題」に踏み込む発言を行いました。
★本日の読みどころ 2
「インフル薬アビガンをコロナ転用の政府構想 宙に浮く/臨床試験打ち切り」=2面
抗ウイルス薬「アビガン」の新型コロナウイルス治療薬への転用が頓挫しそうです。新型インフルエンザの治療薬として開発されたアビガンだが、新型コロナ患者にも有効かどうか確認できず、今年3月で臨床試験(治験)が打ち切られたため。政府は新型コロナの治療薬候補として174億円をかけて200万人分のアビガンを備蓄したが、転用が暗礁に乗り上げた形です。アビガンは、富士フイルム富山化学(東京)が開発した経口抗ウイルス薬。
新型コロナが国内で流行した当初、同社は新型インフルエンザのウイルス増殖を抑えるアビガンの効能が新型コロナにも有効だとみて、20年3月に治験を始めた。同年5月には安倍晋三首相(当時)が「月内の承認を目指す」などと発言して注目を浴びました。その後の治験で有効性が確認できず、承認を巡って開かれた同年12月の厚生労働省の専門部会では「有効性を明確に判断することは困難」との結果がまとまったものの、審査継続となりました。
安倍氏が富士フイルム富山化学の親会社でもある「富士フイルムホールディングス」の古森重隆最高顧問と懇意にし、承認を前提としたような発言を繰り返したことから、医療界には当初、承認に向けた「出来レース」を疑う声もあった。しかし結局、有効性が科学的に立証できず、承認まではたどり着きませんでした。
★本日の読みどころ 3
「ロシアでクーデター計画か/ウクライナ諜報部門が分析」=6面
ウクライナ国防省の諜報部門トップのブダノフ准将は14日放映の英スカイニュースのインタビューで、ロシアのプーチン大統領に対する「クーデター計画」が進行しているとの見方を示しました。ウクライナに侵攻したロシア軍の劣勢が引き金になっていると分析し、「計画は止められない」状況にあると述べました。ブダノフ氏は、ロシア軍が各地で敗北を重ねていると指摘。「それが最終的にロシアの指導者交代につながる。このプロセスはすでに開始されている」と述べ、プーチン氏の求心力低下を示唆しています。
また、プーチン氏が「がんやその他の病気」を患い、精神的・肉体的に「非常に悪い状態」にあるとも指摘。ウクライナ側が情報戦の一環としてプーチン氏の重病説を広めていることを否定し、「確かな情報」と主張した。プーチン氏の健康状態を巡っては、英紙タイムズも14日に米誌を引用する形で「血液のがん」を患っていると報じています。
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