2022.6.8 朝刊読みどころ

1.骨太の方針閣議決定/薄れる岸田財政再建/安倍氏激怒、提言骨抜き(3面)
政府が7日、経済財政運営の指針となる「骨太の方針」を閣議決定しました。岸田文雄政権発足後、初めてとなる骨太ですが、従来示してきた財政健全化の目標年限に関する記述が消えるなど、これまでの方針の見直しとなるような内容が並びました。提言案を事前に見た安倍晋三氏が「アベノミクスを矮小(わいしょう)化している」と激怒したことが背景にありました。
2.デジタル庁旗振れど…/地方システム標準化 黄信号(7面)
菅義偉前政権の肝いりで、デジタル改革関連法が2021年5月に成立してから1年。首相をトップに据えたデジタル庁が発足しましたが、目玉事業の一つとされる地方自治体の基幹業務に関わるシステム統一化は早くも黄信号です。住民基本台帳など地方ごとにバラバラのシステムを25年度末までに標準化する目標ですが、政府内からは「期限内は厳しい」との声も漏れます。地方ではまったく着手していない自治体もあり、そもそも「DX(デジタルトランスフォーメーション)って何?」という実態も。さらに、根本的な問題も浮かび上がっています。
3.建設石綿被害一斉提訴/危険性知らぬまま 兵庫・56歳男性(25面)
建設現場でアスベスト(石綿)を吸って健康被害を受けたとして、元建設作業員と遺族計190人が7日、計20社超の建材メーカーに損害賠償を求める訴訟を東京、札幌、大阪、福岡など全国10地裁に起こしました。請求額は元作業員1人当たり2860万円。大阪地裁に提訴した兵庫県伊丹市の男性(56)は大阪市内で記者会見し、「アスベストの危険性を知らされないまま働き続けて病気になった。建材メーカーは責任を認めて謝罪してほしい」と訴えました。

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